御殿場アウトレットで最高峰キートンがスーツを60%引きで売ってた!

キートンはイタリア・ナポリを本拠地とするスーツメーカー。

あまり有名ではないかもしれませんが、ローマを本拠地とブリオーニと並んで、世界で最も高価なスーツを販売する会社として知られています。

時計で言えばパティック・フィリップのポジションにある会社ということになります。

このスーツの世界最高峰キートンが、なんと密かに御殿場アウトレットに出店していました。

しかもすごい大安売りをしています。

ここでは、その様子をご紹介したいと思います。

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キートンとは?

もともとナポリは、ヨーロッパ随一の栄華を誇ったため富と様々な文化が集中し、それが職人(サルト)たちによる驚異的な仕立ての技術が生まれる土台となっていきました。

そんなナポリで7代に渡り服地卸を営む家系に生まれたCiro Paone(チロ・パオーネ)さんは、脈々と受け継がれてきたナポリ仕立ての文化を受け継ぎつつ新時代の最高のスーツを作ることを理想に、1969年「キートン」を設立

以来、最高の生地と職人を礎に、着心地や着易さに一切妥協しない、チロさんの理想とする世界で最も美しい服を追い求め続けてきました。

要するに、伝統のナポリ仕立てによる最高のクラシック・モダンを目指したスーツメーカーということですね。

そして「羽織るような軽い着心地と柔らかさ、上品で流れるようなシルエット」という圧倒的なクオリティを実現した「キートン」は、

ローマの「ブリオーニ」と並んで、現在「スーツの世界最高峰」と呼ばれる地位に君臨しています。

 

世界のスーツを知っておこう!

キートンのスーツを理解するには、世界のスーツをある程度知っておく必要があります。

ですので、世界のスーツ・スタイルを少しだけ説明させてください。

スーツには大きく、英国式イタリア式と呼ばれる伝統的なスタイルが存在します。(※厳密にはアメリカ式も存在します)

あくまで世界の主流はイタリア式になるのですが、

英国式が厚めの生地と肩パットを使い、狭いV ゾーンでかっちり構築スタイルであるのに対し、イタリア式は薄い生地で広い V ゾーンを作り、柔らかく仕立てるのが特徴とされています。

角ばったシルエットの英国式に対して、丸みを帯びたイタリア式

このように言い換えることができるのかもしれません。

勤勉な英国人と楽天的なイタリア人の国民性の違い、そして寒くて日照量の少ない英国と太陽の照りつける乾燥したイタリアの気候の違いが、このスーツのスタイルにも反映されていると言われています。

また同じイタリア式のスーツであっても北と南では文化が異なり、既製品文化の北ミラノのに対し、オーダーメイド文化の南ナポリに分かれます。

アルマーニやグッチに代表される北ミラノのスーツは、やや肩を強調した構築的なデザインで英国式に近く、既製品を作ってから売るのが基本になります。
(※北ミラノのスーツは、英国式とナポリのいいとこどりをしているため、万能型で世界のスタンダードとも言われています。)

それに対し南ナポリのスーツは、より軽くて柔らかく、注文を受けてから作るオーダーメイドスーツが基本になります。

そのため北ミラノを拠点とするアルマーニ・グッチ・プラダ・ドルチェ&ガッバーナなどでは、売れ残りのスーツがアウトレットに流れてくることは珍しくありませんが、

南ナポリを拠点とするキートンは、既製品自体をあまり作らないため、アウトレットにはわずかしか流れてきません。

実際、御殿場アウトレットでのキートンのスーツの品揃えは少ないです。

 

キートンのスーツが高い理由!

(※こちらは最高級の獣毛が取れるビキューナ)

キートンのスーツは、既製品であっても一着平均60万円ほどします。

平均単価は、ローマのブリオーニと並んで世界最高といわれています。

当然ですが、オーダーメイドをすればさらに高くつくことになります。

キートンのスーツの特徴を簡単に表すと、「羽織るような軽い着心地と柔らかさ、そして上品で流れるようなシルエット」。

特にその「着心地の良さ」については、世界のエグゼクティブ達がため息を漏らします。

 

しかし、なぜここまで高額になってしまうのでしょうか。

キートンのスーツがここまで高額になってしまう理由は、大きく二つ挙げられます。
最高品質の素材を選りすぐっているから
最高の職人たちがものすごく手間暇と情熱をかけているから

もう少し詳しく見てみましょう。

 

最高品質の素材を選りすぐっているから

キートンのスーツの生地は、最高品質との定評のあるゼニア社やグアベッロ社などのイタリア生地を使用しています。

イタリア生地は柔らかくて艶があるため、軽くて着心地の良いスーツに仕上げることができ、世界でもダントツに人気があります。

スーツ生地には基本的にウール繊維を使用しますが、キートンのスーツには非常に細くて柔らかい繊維が使われます

この繊維の細さを表す指標に「ウールスーパー」というものがあります。

これはウール原毛の直径19.75ミクロンを「スーパー80」としたものであり、原毛の直径が0.5ミクロン細くなるごとにスーパー表示が10大きくなります。

つまりこの数字が高いほど繊維が細くなるのですが、細くなるほど柔らかくて手触りもよく高価格になります。

一般的にスーツに使う生地は「スーパー100」前後で、いわゆる一流メーカーの高級スーツであっても「スーパー130〜150」がいいところ。

ところがキートンのアウトレットを覗いてみると「スーパー160」とか「スーパー180」が普通に置いてあります。
(※カシミヤで「スーパー170」ほどと言われています)

調べてみるとキートンでは、「カシミヤ100%」や「ビキューナ」、「13.2ミクロンウール(スーパー210)」なども扱うそうです。


※こちらは「ビキューナ」の毛を使ったキートンの250万円のジャケットを試着(8分45秒から)する動画。「トロットロの触り心地のうえ、軽すぎて着ている感じが全くしない」そうです。「ビキューナ」とは、アンデス山脈に少数のみ生息するアルパカの仲間「ビキューナ」の獣毛のことで、あらゆる毛製品の中で感触、風合い、光沢などにおいて最高級品とされる「幻の超高級繊維」。獣毛繊維中、最も細くて柔らかいとされています。上の画像の動物が「ビキューナ」になります。なお「ウール」はヒツジで、「カシミア」はカシミヤヤギ。

ちなみに以前アルマーニで「ウールスーパー200」のスーツを見かけたことがありますが、120万円で販売されていました。

要するに通常スーツでは使用しない、極めて繊細な超高級素材を使用している、ということになります。

スーツの価格は素材だけで決まるわけではありませんが、このあたりが高級スーツの価格を押し上げる決定的な要因となっています。

ただ確かに繊維が細くなるほど柔らかくて見た目も綺麗になるのですが、逆に耐久性が落ちるため注意も必要です。

 

最高の職人たちがものすごく手間暇情熱をかけているから

キートンでは一着のジャケットを、熟練の職人たちのハンドメイドによって、約150もの段階と20時間もの手間暇をかけて作りあげると言われています。

そこには「ナポリ仕立ての伝統を受け継ぎつつ新時代の最高のスーツを作りたい」という創業者チロさんの理念を受け継いだ職人たちの情熱が宿っています。

 

この①極めて繊細な最高品質の素材に、②熟練の職人達による手間暇情熱が加わり、

羽織るような軽い着心地と柔らかさ、そして上品で流れるようなシルエット」という圧倒的なクオリティを実現しました。

最高の職人さんたちが最高の素材で作っているから、世界最高峰のスーツが出来上がる、ということですね。

平均単価が世界最高という理由もうなずけます。


こちらはキートンの情熱とクオリティがよくわかる動画

 

キートンのスーツの販売店は極めて少ない!

キートンのスーツが、普通のデパートで販売されているのを見たことありますか?

恐らくほとんど見かけないと思います。

実はキートンのスーツを販売する店舗は、かなり限られています。

日本国内では銀座・六本木ヒルズ・伊勢丹新宿・日本橋高島屋・大阪の5箇所でしか直販を行っておらず、

取り扱いショップも東京・大阪・名古屋に数店舗存在するだけになります。

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日本のアウトレットへの出店は御殿場のみ!

キートンのアウトレットへの出店(つまり売れ残りの処分)については御殿場のみとなります。

場所は2020年に増設されたヒルサイド・最上段の中央付近。

増設される前は、日本のアウトレットには存在しないブランドでした。

実はこの御殿場アウトレットには、冒頭で紹介したもう一つのスーツの最高峰「ブリオーニ」まで出店しています。
(※こちらもアウトレットへの出店は御殿場のみになるようです)

その「ブリオーニ」御殿場アウトレット店についてはこちらで紹介されています。
→「御殿場アウトレットにブリオーニが入ってた!

さらに御殿場アウトレットには、先ほど上で紹介した北ミラノを拠点とするアルマーニ・グッチ・プラダ・ドルチェ&ガッバーナも出店している他、

英国式の代表格であるダンヒル・バーバリー・ ポールスミスまでもが顔を揃えています。

これほどまでに世界屈指のスーツメーカーが集り、かつ大安売りしている場所は日本には他にありません。

格安のスーツを探しに行くのであれば、「御殿場アウトレット」は最高の場所と言えるでしょう

 

キートンのスーツのアウトレットでの価格

平均単価60万円というのは、あくまで既製品のスーツについてキートンが設定したメーカー希望小売価格。

売れ残ってアウトレットに回ってきたわけですから、当然安くなっています。

実際にアウトレットのキートンを覗いてみた限りでは、元値で50万円台〜100万円程のスーツが50%〜60%引きで販売されていることが多いようです。

仮に税込66万円のスーツだったとすれば、大体税込26万円〜33万円程で購入できることになりますでしょうか。

しかしすでに述べたように、オーダーメイド文化のキートンのスーツは、アウトレットにはほとんど流れてきません。

品揃えは少ないと思ってください。

しかもアウトレットへの出店は御殿場だけになりますので、このアウトレット価格で購入できる場所は、日本では御殿場のみとなることになります。

もしもアウトレットのキートンに、サイズがジャストフィットするスーツがあって、かつ予算にも都合がついたのであれば……

買っていいと思います!

早い者勝ちです。

こんなチャンスはめったにありません。

 

まとめ

キートンのスーツは「羽織るような軽い着心地と柔らかさ、そして上品で流れるようなシルエット」という圧倒的なクオリティを誇る、世界最高峰のスーツで平均単価は60万円

そのキートンが、密かに御殿場アウトレットに出店し、スーツを60%引きで売っていた。

しかも日本でのアウトレット出店は御殿場のみ。

もしもジャストフィットするスーツがあったならば……

買ってしまえ!

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