![ポールスミスのメンズ時計の特徴と人気の理由、価格の秘密を徹底的に調べてみた!](https://brand-walk.com/wp-content/uploads/IMG_1126-1.jpg)
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クラシックモダンが特徴のポールスミスのなかでも、特にデザイン性が高く人気が高いアイテムが時計です。
今回は個性的なデザインで有名なポールスミスの時計の特徴、人気の理由、そして意外と安い価格の秘密を徹底的に調べてみたいと思います。
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目次
ポールスミスの時計のデザインの特徴と人気の理由
ポールスミスのデザインのコンセプトは「ひねりのあるクラシック」。
英国の伝統的なデザインにポールスミス独自の「ひねり」と「遊び心」を取り入れることにより、モダンでファッション性豊かな時計を生み出しました。
しかし「ひねり」や「遊び」を全面に押し出す事は決してなく、ベースはあくまで英国のクラシックです。
この「クラシック」と「ひねり」の絶妙なバランスにポールスミスの人気の秘密があります。
例えば通常機能が重視されるクロノグラフにおいては奇抜なデザインは嫌われます。
余計なデザインや機能が多いと一番大切な機能である「時刻の把握」に支障をきたします。
そのため多くのブランドでは独自性を抑えたスタンダードなデザインが主流となっており、ロゴを確認しないとどこのメーカーなのかわからない時計も少なくありません。
しかしポールスミスの時計には明らかに個性的な特徴があります。
これはかなり緻密に計算されたデザインです。
実はポールスミスさんは、デザインと英国のクラシックについて徹底的に勉強しています。
伝統と基本に忠実なデザインを構築し、その上で緻密な計算に基づく独自の「捻り」を絶妙なさじ加減で加えています。
一見するととても奇抜な配色にも見えますが、逆にデザイン自体は余計なものを配置せず、とてもシンプルなものになっています。
ポールスミスのロゴも決して主張しすぎることもなく、全体にうまく溶け込んでいます。
その結果、全体としてとても調和のとれたものとなっており、余計なデザインが目に入らないため視認性と実用性の高い時計になっています。
クラシックと捻りと機能性を同時に実現する絶妙なデザイン、そして思い切って主張するところと、シンプルにするところの使い分け、このあたりがポールスミスのデザインの特徴と言えるでしょう。
さらに時計全体としてポールスミスの特徴を出しながらも、決して主張しすぎることがないため、全体の服装とのバランスが取りやすく「コーディネートがしやすい」といった絶妙なバランス感覚をも備えています。
実用性とファッション性、それから全体への調和、このあたりに多くの人に受け入れられる理由があるようですね。
「ポールスミス」と「スイスコレクション」の違いと時計の価格
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ポールスミスの腕時計の正規価格の多くは3〜9万円程度で、高いものでも11〜12万円ほどになります。
実はポールスミスの時計は大きく2種類に分かれます。
「ポールスミス」と「ポールスミス スイスコレクション」です。
文字盤にはどちらも「Poul Smith 」と記載されていますが、生産された国と値段が大きく異なります。
「ポールスミス」の時計は日本製(シチズン)で多くは3〜5万円ほど。
シチズンはポールスミスの他、アニアスベーのムーブメントも作ってます。
「ポールスミス スイスコレクション」の時計はスイス製(ETA社)で多くは6〜9万円ほど。
ETA社は世界最大のムーブメント供給会社でグッチ、カルティエ、オメガ、フランクミュラーなどにも提供しており、コスパには定評があります。
スイス製は時計職人による手間ひまかけた手作業を重視しているため人件費がかさみ、その結果価格が高くなるそうです。
高品質、高価格がスイスメイドの特徴です。
しかし、現在のルールでは製造コストにあたる部分の6割以上がスイスで製造されていれば「スイスメイド」の表記が可能であるため、全てがスイスで製造されている必要がありません。
文字盤やケースが実は中国やタイで製造されているといったことも珍しくありません。
このルールも覚えておきましょう。
特に最近は「スイスメイド」の要件をギリギリで満たし、安いアジアの部品を多用するメーカーも出てきているようです。
少し注意が必要ですね。
このスイスメイドの基準を満たした時計には文字盤6時の位置に「SWISS MADE」と記載されます。
この「SWISS MADE」の文字を探してみましょう。
見つかれば「スイスコレクション」ということになります。
ポールスミスの時計は高いの?安いの?
ポールスミスの時計の価格の多くは
日本製で3〜5万円ほど
スイス製で6〜9万円ほど
どちらも技術力には定評がありますので、性能と耐久性には問題はなさそうです。
しかし、性能やスペックだけで見れば安いとは言えないようです。
もっと安い時計はいくらでもあります。
ただ、ポールスミスはそもそも時計の製造技術を持っておらず、最初から性能で勝負する気はありません。
デザインだけをポールスミスが行い、時計自体の製造は外注しているため、ポールスミスは基本的に時計の性能自体では高付加価値化、差別化を図ることができないことになります。
そこでデザインとブランド力で差別化を図るという戦略をとっています。
デザイナーズブランド、ポールスミスのブランド価値が上乗せされた結果、この価格になっているということになります。
同じくデザイン重視のファッション時計として知られるアルマーニについても少し紹介しておきます。
アルマーニの時計も実は2種類あり、主に中国製とスイス製に分かれます。
HPの正規価格よると
中国製の価格は3〜6万円ほど
スイス製の価格は13〜27万円ほど
スペックが同じではないため単純な比較はできませんが、日本製は中国製より性能が良いことを考えると、
あくまで性能だけで比較した場合ですが、ポールスミスの方がややコスパがいいと言えるかも知れません。
アルマーニの時計はこちらで詳しく紹介してますのでよろしければ覗いてみて下さい。
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ポールスミスの時計の人気モデルの紹介
代表的なモデルを6つご紹介します。
①ポールスミス The City メンズウォッチ
この「The City」というシリーズは「世界の金融の中心、シティ・オブ・ロンドンで働くビジネスパーソンの時計」をコンセプトにしているそうです。この腕時計も英国のクラシックにポールスミスの捻りと遊び心を加えたもの。シンプルかつモダンなデザインのラインになります。
このモデルで特徴的なのは12時(赤)、3時(青)、6時(緑)、9時(オレンジ)のインデックスの配色。⑥の「スイスコレクション・ケンブリッジ」モデルとは配色が微妙に異なります。このあたりの微妙な違いを見てみるのも面白いと思います。
日本製(シチズン) ライン: 「ポールスミス」
②Closed Eyes メンズウォッチ
3針デイト(日付表示機能)が特徴の「クローズドアイズ」。こちらは中央にバーティカルストライプ(縦縞)が描かれ、シンプルでクリーンなデザインとなっています。
このシリーズは3万円台から購入できるということもあって、特に大学生に人気があります。ビジネスからカジュアルまで幅広いシーンで活用できるため、ポールスミスデビューの方にもお勧めの時計です。
日本製(シチズン) ライン:「ポールスミス」
宮崎店Alevelさんがポールスミスの時計を紹介してくれています。
この時計は2017年のモデルで「ブロック」というシリーズになるそうです。ポールスミスのHPには見当たりませんでしたが、日本製(シチズン)になると思われます。興味のある方は宮崎店Alevelに問い合わせてみてください。
お問い合わせ:0985-32-8872
③Five Eyes メンズウォッチ
5つの月の満ち欠けをかたどったアイ(目)が特徴の「ファイブアイズ」というシリーズになります。6時の位置には新月をあしらい、カラーのダイヤルは湖面や森などの自然の背景をイメージしているそうです。情緒的な美しさと遊び心を併せ持つ、ポールスミスの特徴を強く押し出した人気の高いモデルです。
時計の前面を覆うガラスのことを風防(ふうぼう)といいます。風防には大きく①ミネラルガラス②アクリルガラス③サファイヤガラスの3つがあります。「クリスタルガラス」というのは①ミネラルガラスに特殊強化処理をしたものになります。これは加工しやすくコストは抑えられますが、硬度は弱く傷が付きやすいのが特徴です。一方③サファイアガラスはダイヤの次に硬いとされ、傷がつきにくく透明度が高いのが特徴ですが、加工が難しくコストが高くなります。ポールスミスは大半の風防に「クリスタルガラス」を使っていますが、一部の10万円を超えるような高額の時計には、ガラスにサファイアガラスを使用することがあります。この風防(ふうぼう)も価格を左右する要因になります。同じアパレル系の時計として知られるグッチは③サファイアガラスを使うことが多いです。ポールスミスはあえてスペックを落としてコストと販売価格を抑えている、と思っていただいていいと思います。
日本製(シチズン) ライン:「ポールスミス」
④Final Eyes Chronograph メンズウォッチ
こちらは「ファイナルアイズ・クロノグラフ」というポールスミスの代表的なクロノグラフのモデル。ポールスミスの特徴を出しながらも全体としてはシンプルに仕上げているため、視認性も高くビジネスシーンでも活用できます。クロノグラフというのは簡単に言うとストップウォッチの機能だと思ってください。この時計のインダイヤルは3つになりますが、この配置のものを横目クロノグラフといいます。
防水性能は10気圧防水。一般的にダイバーズウォッチは20気圧防水からになります。10気圧防水は日常の水作業は全く問題ありませんが、つけたまま泳ぐとパッキンの劣化により、ごくまれに内部が曇ることがあるようです。水でのレジャーは20気圧防水以上にしましょう。
日本製 ライン:「ポールスミス」
⑤Church Street Chronograph メンズウォッチ
「チャーチストリート」というのは、アンティークショップが立ち並ぶロンドンの有名なストリートのこと。この「チャーチストリートクロノグラフ」というモデルは、ポールスミスさんが「チャーチストリート」で出会ったヴィンテージのトランジスタラジオからインスピレーションを受けたものだと言われています。確かにラジオを連想できるデザインですね。ダイヤル上のパーフォレーション(細かい穴)とそのカラーリングに特徴がありまが、周辺のデザインをシンプルにすることで、視認性も高く、主張しすぎることのない調和のとれたデザインとなっています。ポールスミスの個性と機能性を備えたクロノグラフとして人気の高いモデルになります。
日本製(シチズン) ライン:「ポールスミス」
⑥Cambridge Chronographメンズ ウォッチ¥81,000(スイスコレクション)
イングランド東部の伝統とアカデミックな町、「ケンブリッジ」をイメージしたクロノグラフのモデルになります。時刻のインデックスに不規則なカラーリングを施して遊び心を演出していますが、主張しすぎることがないため、視認性も高くコーディネートにも困らない時計です。また①で紹介した「The City」モデルとは微妙に配色が異なるのも特徴です。
この時計は「スイスコレクション」、つまりスイス製(ETAムーブメント)になるため、6時の位置に「SWISS MADE」が記載されています。スイスの工場で作られ、かつ一定の基準を満たしたもののみに記載することを許されています。このスイスメイドの特徴は高品質(精度誤差が少ない)かつ壊れにくいが、値段が高いこと。ちなみに日本のメーカー(シチズン)の時計は高品質で壊れにくく、さらに安いのが特徴です。どちらも精度は± 20秒/月となっており、精度自体に大きな差は無いようです。
スイス製 ライン:「ポールスミス スイスコレクション」
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まとめ
ポールスミスの時計は性能とスペックをあえて落とすことによりコストダウンを図り、デザインとブランド力で差別化を図る、ファッション時計です。
そのお手頃な値段から、実用的な時計とは切り離して、あくまでファッションを楽しむ時計、と割り切りやすいところもポールスミスの魅力の1つだと思います。
だからこそ、あえて冒険的なデザインをチョイスしてもいいかもしれないと感じます。
ご自身に合ったポールスミスの腕時計を探してみてください。
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